英自動車生産、10月は41.4%減少

英自動車工業会(SMMT)は11月26日、同国の2021年10月の乗用車生産が6万4,726台となり、前年同月に比べ41.4%減少したと発表した。7月から4カ月連続の減少となる。世界的な半導体不足が続いていることに加え、ホンダの英国工場が7月末で閉鎖したことも大幅な減少の一因。1~10月の累計は、前年同期比2.9%減の72万1,505台だった。

10月の生産のうち、国内向け(37.9%減)、輸出向け(42.1%減)のいずれも大きく落ち込んでいる。輸出のうち、欧州連合(EU)向けは全体の60%を占めているものの、減少幅は29.2%と比較的小さかった。これに対し、日本向けは57.1%減、米国向けも67.0%減と大きく落ち込んでいる。

電気自動車(BEV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)、ハイブリッド車(HEV)は10月の生産台数の30.9%を占めた。

SMMTによると独立系調査機関の分析では、英国の乗用車および軽商用車(LCV)の生産台数は2年連続で100万台を下回る見通し。2022年は100万台超に回復すると予測している。また、良好な競争上の条件が整えば、2024年には生産が120万台に達する可能性があると分析している。

■ 商用車生産は17.2%増加

SMMTによると、同国の2021年10月の商用車生産は、前年同月比17.2%増の7,892台に拡大した。国内向けが29.8%増と好調だった。輸出向けも6.8%増加している。前年同月は、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大(パンデミック)に加え、英国の合意なきEU離脱に対する懸念から、事業者が保有車両の更新を遅らせていたため、生産が低迷していた背景がある。

1~10月の累計は、前年同期比15.6%増の5万8,813台だった。ただ、パンデミック前の2015~2019年の過去5年間の平均との比較では18.0%の減少となっている。

■ エンジン生産、34.6%減少

SMMTによると、同国の2021年10月のエンジン生産は、前年同月比34.6%減の12万9,114基だった。

1~10月の累計は、前年同期比6.9%減の140万7,231基。2015~2019年の過去5年間の平均(217万9,082基)と比べると35.4%の減少となる。

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