ドイツ鉄道(DB)のロジスティクス子会社DBシェンカーは11月30日、スウェーデンの新興電気トラックメーカー、ボルタ・トラックスに開発中の電気トラック「ボルタ・ゼロ」を約1,500台、先行予約したと発表した。DBシェンカーは2022年春・夏に「ボルタ・ゼロ」のプロトタイプを業務に試験導入し、実証試験の成果を予約した1,470台の量産モデルに反映させる。
「ボルタ・ゼロ」は、16トンの純粋な電気トラックで、都市部での貨物輸送向けに開発された。1回のフル充電による航続距離は150~200キロメートルとなっている。
DBシェンカーは、ボルタ・トラックスから調達した車両を主に、ドイツのルール地域や他の欧州にあるターミナルに導入し、配送センターから都市部への配達に使用する。当初は、世界5カ国の10拠点に導入する予定。
両社は、電気トラックの導入分野についても共同で検討し、導入範囲を拡大する可能性についても調査する。さらに、「ボルタ・ゼロ」の12トンモデルの開発でも協力する。
■ ボルタ・トラックス、オーストリアのシュタイヤーに生産委託
ボルタ・トラックスは2021年9月、オーストリアのシュタイヤー・オートモーティブ(旧:MANトラック・アンド・バス・オーストリア)と生産委託契約を締結したと発表した。シュタイヤー・オートモーティブは、オーストリアのシュタイヤーで2022年末に、「ボルタ・ゼロ」の生産を開始する予定。