自動車部品大手のマレリ(旧カルソニックカンセイ)は11月30日、2030年までにオペレーション部門(スコープ1およびスコープ2)におけるカーボンニュートラル(炭素中立)を達成する計画を発表した。省エネ、再生可能エネルギーの使用、自家発電、カーボンクレジット制度(温室効果ガスの排出削減量証明)を活用した不可避な排出の相殺により達成する。
同社は、スコープ1~3まであるサプライチェーン排出量(事業活動に関係するあらゆる排出を合計した排出量)のうち、スコープ1(自社の温室効果ガスの直接排出)とスコープ2(他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出)の2つのカテゴリーにおいて、2030年までにカーボンニュートラルの達成を目指す。
例えば、高効率・省エネ設備の導入、生産ラインの工程合理化などにより事業活動におけるエネルギー消費を削減する。また、使用する電気エネルギーは、再生可能エネルギー、または、カーボンクレジット制度によって相殺されているエネルギーとする。太陽光発電設備の導入など、自家発電による再生可能エネルギーも活用する。これらの取り組みで対応できない排出量は、認証制度に基づくプロジェクトへの参加により相殺する。
マレリは、旧カルソニックカンセイがフィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)から自動車部品部門マニエッティ・マレリを買収し、カルソニックカンセイとマニエッティ・マレリのブランドを統一したことにより設立された。