スウェーデン乗用車大手のボルボカーが3日発表した11月の世界販売は前年同月比20.7%減の5万2,793台にとどまり、5カ月連続のマイナスとなった。世界的な半導体部品の供給不足に伴う減産が大きく響いた。1-11月期の販売は前年同期比8.8%増の63万4,257台に拡大した。
電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHV)など充電可能な車種の専門ブランド「リチャージ」は、11月の世界販売の3分の1、欧州販売の半分を占めた。
11月の販売は完成車不足が影響し、全ての市場でマイナスとなった。地域別にみると、主力の欧州が14.2%減の2万2,415台となったほか、中国市場も25.6%減の1万3,418台に後退した。米国は33.8%減の7,667台と落ち込み幅が最も大きかった。他の地域も14.2%減の9,293台と振るわなかった。 一方、同月のリチャージブランドの販売台数は17.6%増の1万7,303台に拡大した。伸び率を地域別にみると、最も大きい中国が前年同月比94.6%増(1,693台)で、これに米国の同41.8%増(1,712台)、他の地域の同25.4%増(2,229台)、欧州の同7.5%増(1万1,669台)と続いた。リチャージの完全電気自動車(BEV)の伸び率は同106%増(欧州41.8%増、米国677.4%増)で、BEVの需要が急拡大している様子がうかがえる。
1-11月期の販売台数をモデル別にみると、19万5,108台の「XC60」を筆頭に、「XC40」(18万4,842台)、「XC90」(9万7,365台)のSUV 3モデルが好調だった。