欧州委員会は12月21日、欧州連合(EU)共通の新型コロナウイルスワクチン接種証明書について、有効期間を9カ月間とすることを決定したと発表した。欧州でコロナ感染が急拡大する中、免疫力が低下した人が域内を旅行するのを制限するのが狙い。有効期限を設けることで追加接種(ブースター)を促す意図もある。
EUでは2021年7月、各国が「EUデジタルCOVID証明書」と呼ばれる共通証明書をワクチン接種者やPCR検査で陰性の人、コロナに感染して回復した人に発行し、証明書を持つ人が入国時のPCR検査、入国後の一定期間の隔離なしに域内を自由に移動できるようにする制度の運用が正式に開始された。これまで有効期間は定められていなかった。
期限を設けるのは、ワクチン接種の証明。接種を終えてから9カ月以内に追加接種を受けなければ、EU域内間を自由に旅行できなくなる。
新ルールは加盟国、欧州議会の承認を経て2月1日に施行される見込みだ。