JLRの10-12月世界販売37.6%減、2四半期連続で減少

英高級車メーカーのジャガーランドローバー(JLR)が12日発表した2022/23年度の第3四半期(10-12月期)の世界販売は前年同期比37.6%減の8万126台となり、落込みは前期(18.4%)から19.2ポイント拡大した。販売減少は2四半期連続。半導体不足による完成車の供給制約が響いた。同社は部品調達に制限のあることから、利益率の高いモデルを優先する方針を示している。

2021年通年の販売台数は42万856台で、前年から1.2%減少した。

10-12月期のブランド別販売台数は、ジャガーが1万4,407台(前年同期比48.7%減)、ランドローバーは6万5,719台(34.5%減)だった。通年ではジャガーが前年から15.8%減少した一方、ランドローバーは3.4%の増加となった。

ディーラーへのモデル別出荷数の増加率を前年同期比でみると、半導体部品の優先供給が奏功し、完全電気自動車(EV)のジャガー「Iペース」が34.5%、ランドローバー「レンジローバー」は91.8%、「レンジローバースポーツ」は64%、それぞれ伸びた。また、ランドローバー「ディフェンダー」と、今年前半に発売予定の新型「レンジローバー」の受注も好調という。

地域別販売台数をみると、全ての市場で前年同期を下回った。減少幅は主要市場を除く国外で25.4%と最も大きく、これに英国(24.3%)、北米(11.8%)、中国(6.9%)、大陸欧州(6.8%)が続いた。

同社は半導体の調達不安について、供給不足は当面続くものの、第4四半期(1-3月期)は改善に向かうと予想している。

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