電池大手ルクランシェ、モジュール式貯蔵システム「ルブロック」を公開

スイスの電池メーカー、ルクランシェは1月13日~15日にかけて開催された北米エネルギー貯蔵協会(ESNA)が主催する国際会議博覧会「ESNAカンファレンス・アンド・エキスポ」に、モジュール式のストレージシステム「ルブロック(LeBlock)」出展した。単一構造のバッテリーブロックを複数接続する同システムは輸送や設置、拡張が容易なのが特徴。大がかりな工事が不要なことから、再生可能エネルギーを活用する小規模な電力網「マイクログリッド」や、電気自動車(EV)の急速充電における活用が見込まれる。

ルブロックの基本構成は、リチウムイオン電池8個を収めたバッテリーブロック3台と、温度管理やバッテリーの相互接続を行うコンビブロック1台からなる。各ブロックはユニット単位で組み合わせられるため、電力需要の規模に応じて増減が可能だ。ブロック4台をつなげたサイズは20フィートコンテナと同じで、輸送の際は梱包をせずにコンテナ単位で運搬できる。

バッテリーブロック1台の電池容量は最大745キロワット時(kWh)。ケーブル類は事前に取り付けられており、設置先での配線作業は必要ない。各ブロックは90分の耐火性を持つ構造となっているほか、火災検出と自動消火装置、非常停止などの安全機能を備えている。廃棄時のリサイクルも容易という。

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