欧州自動車工業会(ACEA)は26日、欧州連合(EU)(マルタを除く26カ国)における2021年12月の商用車新車登録が前年同月比8.4%減の15万5,963台となり、6カ月連続の減少となったと発表した。
全体の80%以上を占めるバン(小型商用車)が12.8%減と2ケタの落込みだったことが減少の主因。他のカテゴリーは前年同月を上回っている。小型商用車は、半導体不足による新車供給停滞の影響が大きかった。
主要4カ国は、スペイン(31.9%減)の減少幅が最も大きく、フランス(9.0%減)、ドイツ(6.0%減)、イタリア(5.6%減)も前年同月を下回った。
■ 21年通期は9.6%増加
ACEAによると、EUの2021年通期の商用車新車登録は前年比9.6%増の188万682台だった。増加の背景には、2020年上半期の新車登録が大きく落ち込んでいたことがある。新型コロナウイルスの世界的な感染拡大(パンデミック)前の2019年(約210万台)と比べると大幅な落ち込みとなっている。
主要4カ国では、スペイン(2.8%減)が前年を下回ったものの、イタリア(15.5%増)、フランス(7.4%増)、ドイツ(0.6%増)は前年を上回った。
カテゴリ―別では、3.5トン以下の小型商用車が前年比8.5%増の156万1,425台だった。3.5トン超の中型トラックは前年比16.8%増の28万9,316台。16トン以上の大型トラックも前年比21.2%増の24万346台と2ケタの好調だった。中・大型トラックでは、中東欧(EU12カ国)の登録台数が大幅に伸びている。
バスは、前年比2.8%増の2万9,941台だった。