米自動車大手のフォードは18日、警備会社大手ADTと車のセキュリティ強化に向けた合弁事業キャノピー(Canopy)を立ち上げたと発表した。フォードの持つ車載カメラとADTの監視サービスの知見を持ち寄り、人工知能(AI)とコネクテッド機能を活用したスマート・セキュリティソリューションを開発する。
キャノピーは来年初めをめどに、カメラとモバイルアプリからなる後付け式のセキュリティ製品を投入する。これは警備要員による監視が可能な業界初のマルチセンサー・セキュリティシステムで、米国と英国を対象に「F-150」や「トランジット」などの人気商用車で利用できるようにする。
同システムは音響センサー、車載カメラ、レーダー、LTE通信機能、全地球測位システム(GPS)を利用する。カメラは車の荷台や荷室に取り付ける。カメラやセンサーが検知した情報をAIで解析することで、より精度の高い警報の発出が可能になる。
両社は合弁事業に今後3年間で約1億ドルを投資する予定。キャノピーをフォード以外の車に統合できるシステムを開発し、将来的に他社も利用できるようにする方針という。