ノキアンタイヤズ、持続可能なコンセプトタイヤを発表

フィンランドのタイヤ大手ノキアンタイヤズは1月26日、材料の93%をリサイクル素材または再生可能資源とするコンセプトタイヤ「グリーン・ステップ(Green Step)」を発表した。タイヤ製品の持続可能性を高める方針に沿ったもので、将来有望な技術の獲得も狙っている。同社は2030年までにタイヤの原材料に占める再生可能素材の割合を50%に引き上げる目標を掲げている。

「グリーン・ステップ」は冬用タイヤとして開発された。材料のゴムはすべて天然ゴムで、コンパウンドに菜種油を、トレッドとサイドウォールの主要フィラーに植物系(もみ殻)のシリカ灰を用いている。カーボンブラックと鋼線は廃タイヤからのリサイクル素材を活用する。可塑剤、樹脂、加工助剤のほぼ全ても再生可能資源から作られている。補強用のファイバーコードも再利用可能だ。

同社の開発部門を統括するヨーコ・イロマキ氏は、「合成ゴムを天然ゴムに置き換えるのが最も困難な作業だった」とコメント。「特にカーボンブラックのリサイクルは将来のタイヤ製造のトレンドになる」としたうえで、「2030年までに複数のメーカーから高度な技術が生まれるだろう」と述べている。

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