スウェーデン乗用車大手のボルボ・カーズが2日発表した2月の世界販売は前年同月比17.2%減の4万2,067台にとどまり、8カ月連続のマイナスとなった。半導体部品の供給不足は徐々に改善されているものの、昨年11-12月の生産制限の影響が尾を引いている。同社はウクライナにおける軍事紛争がサプライチェーンに悪影響を与える可能性があるとし、戦況を注視している。
電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHV)など充電可能な車種の専門ブランド「リチャージ」は、世界販売の33%、欧州販売の半分以上を占めた。
2月の販売は主要市場が軒並みマイナスとなった。地域別にみると、主力の欧州が18.6%減の1万9,512台となったほか、中国市場も13.8%減の8,691台に後退した。米国は32.1%減の6,219台と落ち込み幅が最も大きかった。その他の地域は7,645台で、0.8%微増した。
一方、同月のリチャージブランドの販売台数は2.4%増の1万3,865台に拡大した。伸び率を地域別にみると、最も大きい中国が121.4%(682台)で、これに米国の61.8%(1,680台)と続いた。その他の地域(9.2%減、1,609台)と欧州(5%減、9,894台)は振るわなかった。リチャージの完全電気自動車(BEV)の伸び率は229.5%(中国88.2%、欧州159.1%、米国344.8%)を記録し、BEVの需要が急拡大している様子がうかがえる。
2月の販売台数をモデル別にみると、1万3,503台の「XC60」を筆頭に、「XC40」(1万2,611台)、「XC90」(5,582台)のSUV 3モデルが好調だった。