スカニア、スウェーデン国営LKABと電動鉱山車両の開発で協力

独フォルクスワーゲン(VW)傘下の商用車大手スカニア(スウェーデン)は3月21日、スウェーデン国営の鉄鉱石採掘企業LKABと協力し、特装の大型電気トラック2台を開発していると発表した。LKABが同国北部に持つ鉱山で年内に運用を開始する予定。今回の協力を通してLKABは鉱山開発事業の持続可能性を高める、一方のスカニアは鉱山の過酷な作業環境下における電動車両の運用に関する知見を取得する。

総重量49トンのダンプトラックと、クレーン付きトラックを開発する。ダンプトラックは採鉱に伴う土砂などを運搬し、クレーン付きトラックはドリル掘削機を地下のドリルリグに運び降ろす作業などに使われる。クレーン付きトラックの充電は基本的に駐車場で行うほか、現場の簡易充電設備にも対応する。同社によると、鉱山用の大型ダンプトラックの電動化は世界で初めて。

スカニアはこれまで難しいとされてきた大型車両の電動化に取り組んでいる。昨年11月には総重量が最大80トンの木材運搬トラックを開発したと発表。今年3月には資源大手ボリデンから鉱山用の74トン・ダブルストレーラーを受注している。

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