マレリとブラックベリー、中国のデジタルコックピット事業で協力関係を強化

自動車部品大手の伊マレリは3月21日、カナダの通信機器大手ブラックベリーとの中国市場における協力関係を強化すると発表した。自動車メーカー(OEM)向けの統合型デジタルコックピットソリューション事業の展開を加速するのが狙い。最新のリアルタイム・オペレーティングシステム(RTOS)「QNXニュートリノRTOS」と、仮想化オペレーティングシステム(OS)「QNXハイパーバイザー」の提供を通じ、コックピットの各機能を1つの電子制御ユニット(ECU)に集約した「自動車用ドメインコントローラーユニット(DCU)」で主導的な地位を目指す。

マレリのDCUソリューションは柔軟性と拡張性が高いのが特長。ブラックベリーの組み込み型OSのQNXにより、インフォテインメントシステムと車両情報とで動作環境が異なるOSを単一のプラットフォームに統合して運用することができる。「QNXニュートリノRTOS」はすでに中国市場で多数の採用実績がある。

マレリとブラックベリーは2016年から中国の大手自動車メーカー4社向けの組み込みコックピットシステムの開発で協力関係にある。マレリ中国法人のデビッド・ファン社長は「協力を強化することで、中国のOEMに安全で信頼性の高いデジタルコクピットの提供が可能になる」と述べた。

上部へスクロール