ボルボ・カーズ、鉄鋼の排出削減イニシアチブ「スチールゼロ」に参加

スウェーデン乗用車大手のボルボ・カーズは5月31日、鉄鋼生産における排出削減に向けたイニシアチブ「スチールゼロ(SteelZero)」に自動車メーカーとして初めて参加すると発表した。同イニシアチブの参加企業は2050年までに、調達する鉄鋼材を化石燃料を使用しないゼロカーボン鋼に切り替える必要がある。ボルボ・カーズは40年までの排出ゼロ達成を目指しており、今回の参加は同目標に向けた重要な一歩となる。

「スチールゼロ」は、鉄鋼業界全体の規格・認証機関であるレスポンシブル・スチール(Responsible Steel)が国際環境NGOのクライメイト・グループ(Climate Group)と提携して立ち上げたもので、ゼロカーボン鋼の需要を高め、世界の鉄鋼業界におけるカーボンニュートラル(気候中立)への移行を加速するのが目的。参加企業は、2050年までの100%ゼロカーボン鋼調達に加え、30年までに調達量の50%を低炭素鋼にすることが求められる。

ボルボ・カーズは昨年、スウェーデン鉄鋼大手のSSABと協力し、化石燃料フリーの水素還元製鉄計画「ハイブリット(HYBRIT)」を通じて高品質のゼロカーボン鋼を共同開発する方針を発表している。同計画に参加する自動車メーカーは同社が初めて。

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