独マクデブルク大学の研究者は、マクデブルク市内で交通インフラと自動車間の通信技術(V2X)に関する研究プロジェクトを実施している。収集した交通データは、交通の効率改善、環境負荷の低減、安全性の向上などに役立てる。例えば、渋滞などの交通情報を走行中の車両に直接送信したり、大きなスポーツイベントが開催される際の信号機の制御に活用したりすることができる。
研究チームは、市内の交通インフラや公共機関の保有車両に通信機器や、独自に開発した技術やシステムを設置して、個人車両や公共交通機関の交通データを収集する。収集したデータは、さまざまなシナリオの交通量のシミュレーションに活用し、交通量を制御するためのモビリティソリューションの開発や、道路インフラの改善に役立てる。
9月からは人工知能(AI)を導入したデータ分析も開始する。AIを使用して、将来は、マクデブルク市内の信号をリアルタイムで制御したり、ドライバーに最適な交通ルートに関する情報を送信したりできると期待している。また、ドローンを活用した車種の分析や、CO2排出量の算出に関する研究も視野に入れている。さらに、歩行者や自転車の交通データも活用できるようにアプリを開発する計画もある。