オランダのデジタル地図サービス大手トムトムは2日、位置情報サービスの基盤となる地図プラットフォームの新製品を市場投入すると発表した。同社独自のデータや技術をオープンにすることで、他のユーザーや企業がプラットフォーム上で新たな製品やサービスを開発できるようにする。新プラットフォームはこれまでよりも広範囲かつ詳細な地図データとより迅速なアップデートサイクルを実現している。同社はこれにより競争力が向上し、新市場への参入が可能になると期待する。
新製品は業界全体の協力を促して精度と利便性の高い地図情報サービスを提供することを目的としている。新プラットフォームではトムトム独自のセンサーベースで取得したデータやオープンソースのデータと組み合わせることができるほか、自社技術を公開することで他のユーザーによる機能統合を容易にしている。同社はこれによりイノベーションを加速させ、「世界で最もスマートな地図」を作りだすとともに、地図業界のエコシステムを構築することを目指している。
トムトムは従来の自動車向け事業と他業種の企業向けサービスの両輪で成長を加速することを目指している。新製品の投入により2025年に位置情報関連で6億ユーロの売上を確保する目標を達成できるとしている。