SSAB、エピロックの坑内用電気トラックにゼロカーボン鋼を供給

スウェーデン鉄鋼大手のSSABは1日、同国の鉱山機械メーカー、エピロック(Epiroc)の坑内用電気ダンプトラック「MT42バッテリー」の試作モデルに、化石燃料を使わないゼロカーボン鋼材を供給したと発表した。同トラックの荷台(ダンプボックス)の部材に用いるもので、これによりダンプボックス1台の製造工程で発生する二酸化炭素(CO2)排出量を10トン削減できる。これはガソリン車5台の年間排出量に相当する。

「MT42バッテリー」は排出ゼロシフトを進めるエピロックにとり転換点となる車両で、稼働中のCO2排出がほぼないことから良好な坑内環境を実現できる。ゼロカーボン鋼を使用した坑内車両は世界で初めて。

SSABのゼロカーボン鋼は、国営の鉄鉱石採掘企業LKAB、エネルギー大手バッテンフォールの3社共同で立ち上げたプロジェクト「ハイブリット(HYBRIT)」の水素還元製鉄技術を使って製造されている。

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