英自動車工業会(SMMT)は5日、同国の2022年12月の乗用車新車登録が12万8,462台となり、前年同月に比べ18.3%増加したと発表した。増加は5カ月連続となる。ただ、部品不足による新車供給の停滞を背景にした2022年前半の減少を相殺できず、2022年通期では前年比2.0%減の161万4,063台にとどまった。また、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大(パンデミック)前の2019年通期の新車登録(231万1,140台)を約70万台下回っている。
新車供給が制限される中、多くのメーカーが最新のゼロエミッション車の出荷を優先したことから、燃料別では、電気自動車(BEV)の登録台数が伸びている。12月はBEVの市場シェアが単月では過去最大の32.9%となった。2022年通期では、市場シェアが16.6%となり、ガソリン車に次いで2番目に多い。なお、プラグインハイブリッド車(PHEV)は2022年の市場シェアが6.3%(2021年:7.0%)に縮小している。ハイブリッド車(HEV)の市場シェアは11.6%(2021年:8.9%)に拡大した。
低エミッション車の増加を受け、新車の走行1kmあたりの平均CO2排出量は6.9%減少し111.4gと、これまでで最も低い水準となった。
顧客別では、2022年は個人が全体の52.1%と半数以上を占めた。なお、BEVに限定すると、大口法人と小口法人が合わせて全体の66.7%を占めており、前年比の伸び率は74.7%増と、法人がBEV普及のけん引役となっている。