スウェーデンの自動車大手ボルボ・カーは5日、米グーグルの自動車用電子地図「グーグルHDマップ」を採用すると発表した。自動運転機能「パイロットアシスト」の搭載モデルが対象で、「EX90」および傘下のポールスターブランドの「ポールスター3」の両電動SUVを皮切りに順次導入していく。
同マップを自社モデルに採用するメーカーは同社が初めて。現行の運転支援技術の強化と、次世代の自動運転支援システムの開発に弾みがつくと期待される。
自動車メーカー向けに特別開発された「グーグルHDマップ」は、詳細で最新の道路情報を提供する包括的な電子地図。車載ライダー、レーダーおよびカメラで構成されるセンサーシステムからのデータに、同マップの車線単位の正確な情報や場所ごとのデータを統合し、車線変更や車間維持などの運転支援機能のより円滑な動作を実現する。
必要なデータはエヌビディアのSoC(システムオンチップ)「オーリンOrin)」を組み込んだ人工知能(AI)プラットフォーム「Xavier」により処理される。ボルボの自動運転ソフト開発子会社ゼンスアクト(Zenseact)もソフト製品とHDマップデータを連動させ、自動運転システムを拡充している。