独コンチネンタル子会社で車載組込ソフトウエアを供給しているエレクトロビット(EB)は7日、ソニー・ホンダモビリティ(SHM)の完全電気自動車(BEV)ブランド「アフィーラ(AFEELA)」の試作車にソフトサービスを提供したと発表した。コックピット・コンピューターとディスプレイにEBが専用設計したソフトシステムを統合し、ソニーのデジタル技術をベースに次世代のモビリティ体験を提供する。アフィーラの量産モデルは2025年前半から受注を開始する予定。
EBは今回、米半導体大手クアルコムの高性能コンピューティング(HPC)プロセッサーを搭載するコックピットシステム全体の開発を担当した。これにはソニーおよび協力企業すべてのソフトとハードウエア、諸機能をシステム統合するサービスも含まれる。
EBとSHMは2019年から提携関係にある。自動車設計の優先順位がハードからソフトへと移る中、両社の提携は従来の車づくりを一変させる可能性を秘める。EBのマリア・アンハルト最高経営責任者(CEO)は、「膨大なコンピューティングパワーを備えたアフィーラのシステム要件を満たす試みの中で、当社は従来の自動車メーカーとサプライヤーの関係をはるかに超えた中心的な役割を担うことができた」と強調。アフィーラの試作車は「ソフトウエアファースト」の考え方をはっきり示していると述べた。