フォードがEVにLFP電池を採用、「マスタング・マッハE」を皮切りに

米自動車大手フォードの欧州法人(独ケルン)は16日、電気自動車(EV)モデルにLFP(リン酸鉄リチウム)電池を導入すると発表した。今年の完全電動SUV「マスタング・マッハE」への搭載を皮切りに採用モデルを順次増やしていく。現在使用しているNMC(ニッケル・マンガン・コバルト)系電池も継続し、利用可能なEV用電池のラインナップを拡充する。

同社はLFP電池について、耐久性が非常に高く頻繁な高速充電にも耐えられると同時に、高価で需要も多い材料をほとんど使わないためコストを抑えられると説明する。「マスタング・マッハE」に続き、来年はピックアップトラック「F-150ライトニング」に採用する予定だ。

同社はまた、35億ドルを投じて米ミシガン州にLFP電池工場を建設する計画も明らかにした。新工場「ブルーオーバル・バッテリーパーク・ミシガン」は2026年に稼働する予定。EVの製造地で電池生産も行うことで、完成車の手ごろな価格と十分な台数を確保するとともに、サプライチェーンを多様化する狙いがある。

フォードはEVを今年60万台、2026年末までに年200万台生産することを目指している。

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