中国の自動車・バッテリー大手の比亜迪汽車(BYD)は5月30日、提携するスペインのバス大手カストロスア(Castrosua)と共同で生産した電気バス「BYDカストロスアeバス」の発売を正式に発表した。同バスはすでにサンティアゴ・デ・コンポステーラ市で運行を開始している。
「BYDカストロスアeバス」は全長12メートルで、BYDの電気バス用シャシにカストロスアの電気バス用車体「Nelec」を組み合わせている。乗車定員は92人。正極材にリン酸鉄を採用した電気容量422キロワット時(KWh)のバッテリーを搭載しており、1回の充電で450キロメートル以上を走行できる。
BYDのシャシは2つの電気モーター制御装置やコンバーターなど重要部品6点を一体化した「6in1モーターコントローラー」を搭載し、車両の運用効率を高めているほか、さまざまな気候条件に適応する熱管理システムが最適な動作温度を維持する。カストロスアの「Nelec」車体は国連・欧州経済委員会(ECE)が定める大型乗用車の強度基準「ECE66 スーパーストラクチャー強度」をクリアしている。
両社は2022年9月に共同生産に関する提携を発表している。