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2011/5/20

企業情報 - 自動車メーカー

トグナム、ダイムラーとロールス・ロイスの買収提案を受け入れ

この記事の要約

大型エンジンメーカーの独トグナムは18日、独自動車大手のダイムラーと航空用エンジンなどを生産する英ロールス・ロイスによる買収提案を受け入れると発表した。両社が16日に1株当たりの買収価格を当初の24ユーロから26ユーロに […]

大型エンジンメーカーの独トグナムは18日、独自動車大手のダイムラーと航空用エンジンなどを生産する英ロールス・ロイスによる買収提案を受け入れると発表した。両社が16日に1株当たりの買収価格を当初の24ユーロから26ユーロに引き上げたことを受けたもの。監査役会と取締役会は、評価は妥当であるとして、同社の株主に対し提案を受け入れるよう求めている。

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ダイムラーとロールス・ロイスは3月にトグナムを共同で買収すると発表した。折半出資で合弁会社を設立してトグナムを傘下に置くほか、両社のノウハウを集約し、需要拡大が見込める新興国市場などでの事業拡大を目指す。事業分野では、産業用などのいわゆる「オフハイウェイ」や分散型の発電装置などで今後の成長を見込んでいる。また、定置型燃料電池事業ではトグナムとロールス・ロイスの同事業を統合して競争力を強化していく方針としている。

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トグナムの監査役会と取締役はそれぞれ18日の特別役員会で買収提案を受け入れる方針を固めた。買収価格の引き上げにより、買収観測が浮上する前の株価に41%のプレミアムが上乗せされることになり、評価は妥当と判断した。役員が持つ株式を手放すことにより、ダイムラーがすでに保有しているトグナムの株式の28.4%と合わせて出資比率は30%を超えることになる。

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