シリンダーヘッドガスケット大手の独エルリングクリンガーが7月26日発表した2011年4-6月期決算(速報値)の営業利益(EBITベース)は2,960万ユーロにとどまり、前年同期に比べ6.3%の減益となった。受注は好調なものの、さきに買収した企業の収益性の低さなどが足を引っ張った。売上高は26.6%増の2億5,440万ユーロだった。
\エルリングクリンガーのヴォルフ社長は減益について、◇4月に買収したスイス同業Hug Engineeringの収益性がまだ低い◇スイスフラン高で380万ユーロの為替差損が出た◇アルミ、鉄鋼、ゴムなどの原料価格が高騰した――ことなどが打撃となったと説明した。一方、4‐6月期新規受注高は22%増の2億9,810万ユーロ、受注残高(Hug含まず)は36.2%増の4億1,270万ユーロと好調に推移している。
\同社は業績好調を受け、2011年通期の売上高見通し(買収分を除く内部成長分)を従来の「5~7%増」から「12~14%増」に上方修正した。10年末に買収したフロイデンベルクのガスケット事業とHugも含めた売上高で9億7,000万~9億8,500万ユーロを見込んでいる。
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