ドイツの太陽エネルギー・水素研究センター(ZSW)は21日、再生可能エネルギーからメタンガスを生成する第2パイロットプラントをシュツットガルトに建設すると発表した。出力は250キロワット(kW)で、最初のパイロットプラント(出力25kW)の10倍の規模となる。同プロジェクトで得たノウハウは、独フォルクスワーゲン(VW)傘下の高級車メーカー、アウディの「eガスプロジェクト」にも生かしていく。
\同プロジェクトにはZSWのほか、フラウンホーファー風力エネルギー・エネルギーシステム研究所(IWES)と再生可能エネルギーからメタンガスを製造する技術を開発しているソーラーフューエルも参加している。第2パイロットプラントは7月から建設を開始しており、2012年に完成する予定。
\同プラントでは、再生可能エネルギーを活用し、電解槽で水を水素と酸素に分解する。水素に二酸化炭素(CO2)を加えてメタンガスを製造し、公共の天然ガス網に供給することで、既存のエネルギーインフラを活用して再生可能エネルギーを貯蔵することができる。
\アウディは今年5月、再生可能エネルギーとエコカーの連携を目指す大型プロジェクト「Audi balanced mobility」の計画概要を発表した。同プロジェクトの中核を担う「eガスプロジェクト」では、再生可能エネルギーから水素やメタンガスを製造するプラントを建設し、同社が開発中の燃料電池車や天然ガス車(CNG)に使用する計画。同プラントはドイツ北部のヴェルルテに建設する計画で、規模は今回のパイロットプラントの25倍の約6メガワットとなる。2013年までに完成する予定。同プラントは今回のパイロットプロジェクトに参加するソーラーフューエルが受注した。
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