独自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)は12日、ヴォルフルブルクの本社工場で10月21日と24日の2日間、生産ラインを停止する計画を発表した。燃費改善効果のあるデュアルクラッチトランスミッション(DSG)の需要が大きく、DSGを生産する独カッセル工場の生産が間に合わないことが理由。エムデンとツヴィッカウの独2工場もその後、生産を一時停止する予定という。
\ヴォルフス工場では2日間、3シフト全ての生産を停止する計画で、従業員の代表機関である事業所委員会の合意を得て実施する。生産ラインが停止中は、来年に予定する「モジュラー・ツールキット」と呼ばれる新しい生産技術の導入に向けた準備に充てる方針としている。
\DSGを生産するカッセル工場では、祝日や週末も利用して生産を拡大しているが需要に生産が追いつかない状況という。同工場の今年通期のDSG生産は170万基を超え、2009年の93万基に比べ約2倍の規模となる見通し。VWはDSGの需要拡大を受けて、カッセル工場に今後2年間で約5億5,000万ユーロを投じ、生産能力を引き上げることを計画している。
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