独自動車部品大手コンティネンタルのエルマー・デーゲンハルト社長は7日付けの独経済紙『ハンデルスブラット』に掲載されたインタビュー記事のなかで、電気自動車(EV)市場の見通しや同社のEV関連事業について語った。2025年には自動車生産の約10%をEVが占めると予想、普及促進に向けては従来の内燃エンジン搭載車との価格差を抑えることが課題となるとの見解を示した。
\同社はEV向け電気モーターの最初の顧客として、仏自動車大手のルノーから受注を獲得した。小型バン「カングー」およびセダン「フルエンス」に供給する。同社が開発した電気モーターは、希土類元素(レアアース)を用いて作られる永久磁石を必要としないのが特徴。生産目標は年7万5,000基で、2012年下半期に同水準に達する見通しとしている。
\デーゲンハルト社長によると、同社は現在、電気自動車関連で17社から約90件の量産プロジェクトを抱えており、今後2年以内に実現していく予定。このうち、電気自動車関連のプロジェクトの方がハイブリッド車関連よりも多く、10%はアジアからのプロジェクトが占めるという。
\電気自動車市場の今後の見通しについては、経済環境が安定していると仮定した場合、2025年の世界の自動車生産(乗用車および軽商用車)は1億1,500万台になると予想している。このうち、40%以上はハイブリッド車および電気自動車で、その4分の1(全体の約10%)が電気自動車になると予想している。
\同社が市場調査会社Infasに委託して実施した調査によると、EVと従来の内燃エンジン車との価格差が平均で、新興国で500ユーロ、欧州では1,500ユーロ以下であればEVを購入する用意があるとの結果が得られた。現在の価格差は約1万ユーロと大きいため、急速なEV普及は難しいとの見解を示した。
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