独自動車大手のアウディが計画する急速充電インフラのコンセプト。充電中の時間を快適に過ごすことができるラウンジスペースも設け、プレミアムなサービスを提供する。当該コンセプトのパイロットプロジェクトは今年の下半期(7~12月)に開始する予定。現在、ドイツ国内で設置場所や提携先を探している。
当該コンセプトは、「キューブ」と呼ばれるコンテナと二階のラウンジで構成されている。コンテナには、充電スタンドと使用済みの車載リチウムイオン電池を再利用した充電設備を設置する。
充電設備は3つのモジュールで構成されており合計の容量は2.45MWhとなる。直流電力を充電することができる利点があり、高圧送電線や変圧器を設置するコストや手間を省くことができる。6基ある充電スタンドでは、最大出力300kWで充電することができる。
充電設備は、出力11kW以上の電力で継続的に昼夜、充電される。屋根に設置した太陽光発電モジュールからも補足的に再生可能エネルギーを充電することができる。
充電時間は、アウディ「eトロン GT」の場合、最大270kWの充電出力で、約5分間で最大100キロメートルを走行する電力を充電することができる。充電量が5%の状態から80%に充電する時間は、最適な条件下で約23分となっている。
ハブは、短期間で輸送・設置することができる。また、アウディの顧客が独占的に予約して、利用できるようにする予定。
ただ、パイロットプロジェクトの期間中は他のブランドのドライバーが予約の入っていない充電スタンドやラウンジを利用できるようにすることも計画している。