独自動車部品大手のブローゼは8月24日、9月にドイツのミュンヘンで開催される国際自動車見本市(IAA)に様々な車載機能を連携・制御するソフトウエア「BRAIN(Brose Access and Interior Network)を出展すると発表した。当該ソフトウエアは、例えば、ドアの自動開錠機能やシートなど内装の個人設定などを連携・制御し、ドライバーの快適な運転体験をサポートする。当該ソフトウエアは2025年から量産モデルに搭載される予定。
「BRAIN」はモジュール式のソフトウエアで、様々な車両やメーカーのエレクトロニクスアーキテクチャに統合することができる。標準化されたインターフェースを介して、ブローゼの製品だけでなく、他のメーカーの部品(例えば、照明、空調機器など)も制御することができる。
新しい機能の追加・削除も可能なほか、クラウド接続により、個人設定を他の車両に転送することもできるため、例えば、カーシェアリングなどでも当該ソフトウエアを活用することができる。
ユーザーは追加機能を常に利用する(Add-on)あるいは時間ベースで利用する(Pay per use)かを選択することも可能なため、新しい事業モデルの可能性が広がる。
ブローゼは当該ソフトウエアのプロトタイプを2019年に発表した。今回のIAAでは量産化近い車両に搭載して連携システムを披露する。
「BRAIN」を搭載した車両では、例えば、車内でリラックスして過ごしていたドライバーが部分自動運転車を再び自ら運転しなければならない状況になった際に、システムがナビゲーションを介して高速道路の出口が近いことを認識し、視覚的な信号やシートの振動によりドライバーに知らせるほか、シートの位置、ハンドルなどの位置を調整したり、走行状況に合わせて空調を調整したりすることができる。