独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)の電力子会社(出資比率100%)でVWグループが使用する電力を調達・管理している。VWは2020年までに温室効果ガスの排出量を2010年比で40%削減する目標を掲げる。同目標の達成に向け、工場では熱電供給システムを増設するほか、太陽光発電設備の導入など再生可能エネルギーへの投資を積極化している。さらに、水力発電や風力発電といった大型投資にも意欲を示している。
\ \VWは本社のあるヴォルフスブルクや国内の主要工場、チェコのムラダー・ボレスラフ工場に発電設備(熱電供給システム)を設け、エネルギーを自給している。
\ブラジルでは水力発電所2カ所の建設に1億2,000万ユーロを投じた。1カ所は2010年3月に稼働しており、もう1カ所は2013年に操業を開始する予定。VWはブラジルにある4工場のうち3工場をサンパウロに持つ。このため、水力発電所は2カ所ともサンパウロにあり、出力はいずれも年48.2メガワットとなっている。両発電所の稼働によりVWの現地法人では、電力需要の約40%に対応できるようになる。
\ \同子会社は欧州では、8月24日からVWグループの電力需要の約5%に相当する電力をスイスの電力供給会社の水力発電から調達すると発表した。また、6月にはオーストリアの電力供給会社と2013~2020年までVWグループの電力需要の10%を水力発電から調達する契約を交わしている。
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