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2011/11/4

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ルクランシェ

この記事の要約

スイスの電池メーカー。産業用の大型リチウムイオン電池を得意とし、航空宇宙、防衛、医療用のほか、ディーゼルエンジンを使用したハイブリッドシステム、電気自動車、定置用の電池を開発・生産している。\ 同社は1909年の設立で、 […]

スイスの電池メーカー。産業用の大型リチウムイオン電池を得意とし、航空宇宙、防衛、医療用のほか、ディーゼルエンジンを使用したハイブリッドシステム、電気自動車、定置用の電池を開発・生産している。

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同社は1909年の設立で、スイス西部のイヴェルドン・レ・バンに本社を置く。2006年にドイツのフラウンホーファー研究所のスピンオフ企業を統合し、電池の生産だけでなく、リチウムイオン電池セルの開発にも事業の幅を広げた。

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2010年の売上高は1,505万スイスフラン、従業員数は94人。生産能力の拡大に伴い従業員数は年内に120人に拡大する見通し。

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同社はフランスとの国境に近い、ドイツ南部のヴィルシュテットに工場を持つ。生産能力は10万セル(4メガワット時)。需要拡大に対応するため、同工場ではさらに生産能力が年100万セル(50メガワット時)の生産設備を2012年に稼動させる計画。

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■ 一般向け定置用電池市場に参入

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同社は今年6月、窓ユニットやアルミ・樹脂外装材、太陽電池一体型外装システムなどを手がけるドイツのシュコ・インターナショナル(Schueco International)と太陽光発電設備向けの電池を供給することで合意した。

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太陽光発電による電力をリチウムイオン電池に充電することで悪天候時にも再生可能エネルギーを利用できる。ルクランシェはシュコとの協力により、一般向けの電池市場にも事業を拡大するほか、新たに導入する生産能力の約25%分の受注を確保できると見込んでいる。

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同社はさらに、産業用に次世代送電網(スマートグリッド)向けの大型定置用電池を販売していく方針を示している。

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