トラックのキャビンの軽量化に取り組むドイツのプロジェクト。中期的に異なる部材を組み合わせた設計のマルチマテリアルデザイン部品の量産化を目指している。重量を30%削減する一方で、現行の鋼鉄部品と同じコスト水準の実現を目標に掲げている。
キャビンを軽量化すれば、貨物トラックの燃費が改善し、二酸化炭素(CO2)の排出量を削減することができる。また、貨物トラックは法律により総重量が定められているが、キャビンを軽量化して車両自体の重量を抑えれば、トラックの最大積載量を増やすことができる。1回の走行で輸送できる貨物量が増えるため、貨物トラックの走行回数を減らすことができる。
同プロジェクトでは、既存の部品を徐々にマルチマテリアルデザインの軽量部品に置き換えていくシステムを計画している。現行の生産工程に円滑に組み込むことができるため、軽量部品が迅速に普及すると見込んでいる。
プロジェクトの実施期間は2017年6月~2020年5月まで。調整役は開発サービス会社のGreenIngが務める。このほか、ドイツのフラウンホーファー化学技術研究所(ICT)、カールスルーエ工科大学(KIT)などが参加している。また、ドイツ連邦経済エネルギー省がプロジェクトを資金支援している。