独自動車大手のダイムラーが開発中の次世代ヘッドライト。可動式の微小鏡面(マイクロミラー)をヘッドライト1つあたり100万個以上(左右の両ヘッドライトで計200万個以上)装備する。
走行環境に合わせて各ミラーを制御することで、照明の方向や範囲、輝度などを精密に調整することができる。
同システムでは、カメラやレーダーなどの車載センサーで収集した周囲の情報やデジタル地図の情報を車載コンピューターで瞬時に分析し、ヘッドライトの各ミラーを制御することができる。これにより、運転方向を適切に照らしたり、歩行者や対向車の幻惑を防ぐことができる。
また、運転支援機能も装備しており、例えば工事現場などで車幅が狭くなっていたり、車線が変更されて、運転が難しい状況では、ライトで運転方向をドライバーに示したり、道路に矢印や警告の表示を映し出すこともできる。
将来は、路面に交通記号や横断方歩道などを照射して、歩行者などとコミュニケーションを取ることも可能になるという。
DIGITAL LIGHTは、最先端の技術で安全性と快適性を融合するメルセデス・ベンツの戦略「インテリジェント・ドライブ」の一環に位置付けられる。
ダイムラーは、DIGITAL LIGHTのプロトタイプをデモ車両に搭載し、2016年11月に実施した夜間走行のデモ走行で披露した。