RadarGlass

乗用車のヘッドライトにレーダーセンサーを組み込む研究に取り組むドイツの共同開発プロジェクト。研究チームは、レーザー技術を使用して、ヘッドライトのカバーの内側に、ライトの照明機能を妨げずに、レーダー波の制御を可能にするための薄膜状のシステムを構築することに成功した。プロトタイプを作製し、レーダーのセンサー機能を確認した。次のステップとして、当該センサーを実際のヘッドライトに組み込むことを計画している。

このプロジェクトは、2017年7月から実施しており、フラウンホーファー・レーザー技術研究所(ILT)、フラウンホーファー・有機エレクトロニクス・電子ビーム・プラズマ技術研究所(FEP)、アーヘン工科大学(RWTH)の高周波技術研究所(IHF)が参加している。

ヘッドライトにレーダーセンサーを組み込むことができれば、近距離、長距離のいずれにも対応できるほか、横側もセンサーで探知して歩行者などを認識することができる。また、雪などの悪天候時もヘッドライトの熱により雪を解かしたり、凍結を防ぐことができる。

研究チームは、シミュレーションを用いて、77ギガヘルツ帯の周波数を利用したレーダーを開発、プロトタイプを作製した。次のステップとして、実際のヘッドライトへの搭載を計画している。

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