ドイツのザクセン州ドレスデン市を中心に実施する蓄電池の研究開発プロジェクト(BamoSa:Batterie mobil in Sachsen)。ドレスデンにあるフラウンホーファー材料・ビーム技術研究所(IWS)が調整役を務める。
\期間は2013年6月1日~2016年5月31日までの3年間。プロジェクト費用は830万ユーロで、うちドイツ連邦教育研究省(BMBF)が800万ユーロ(97%)を支援している。
\ \同プロジェクトでは、(1)コバルトを使わないリチウムイオン電池の素材研究および生産コンセプト(2)リチウム硫黄電池セルの新素材およびセルコンセプトの開発――を実施する計画で、複数の研究機関が3つの研究グループに分かれて、セルの形態学的な研究、セルのデザイン・分析、プロセスに関する研究に取り組む。
\参加するのは、ドレスデン工科大学、IWSなどフラウンホーファー協会の4つの研究所、ライプニッツ・ポリマー研究所(IPF)、ライプニッツ固体・加工材料研究所(IFW)などの研究機関のほか、仏独主導の航空宇宙大手EADSのドイツ法人など民間企業も参加している。
\ \ドイツ連邦教育研究省(BMBF)の助成金は、ドイツの電池研究の活性化および研究成果の実用化を支援するプログラム「ExcellentBattery」の一環に位置づけられる。このため、今回のプロジェクトは、研究を支援するとともに、電池研究分野の人材育成や、研究機関と民間企業の連携強化を推し進める狙いもある。
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