乗用車CO2排出量が2年連続で増加、ガソリン車の販売増で=EEA

欧州環境庁(EEA)が6月24日公表したリポートによると、2018年に欧州連合(EU)域内で登録された乗用車の二酸化炭素(CO2)排出量は走行1キロメートルあたり平均120.4グラムで、前年と比べて2.0グラム増加した。10年~16年にかけて年平均22グラムの削減を記録した後、0.4グラム増となった17年から2年連続で前年の水準を上回ったことになる。EEAはEUが掲げる21年までに新車のCO2排出量を平均95グラム以下に抑えるという目標を達成するため、さらに取り組みを強化する必要があると警告している。

一方、18年にEU域内で登録された小型商用車(バン)のCO2排出量は走行1キロメートルあたり平均158.1グラムで、前年と比べて2.0グラム増加した。現行規制が導入された11年以降、バンのCO2排出量が前年の水準を上回ったのは今回が初めて。17年は前年比7.5グラム減を記録していた。

リポートによると、乗用車は17年にガソリン車が09年以降で初めて新車登録台数の過半数(53%)を占めたが、18年はさらにこの割合が拡大し、EU全体で約60%に達した。18年は特に多目的スポーツ車(SUV)の登録台数が増え、CO2排出量の増加につながった。これに対し、電気自動車をはじめとする低公害車の販売は低い伸びにとどまり、新車登録台数に占める割合は2.0%(17年は1.5%)にとどまった。

一方、バンは新車登録台数の94.7%をディーゼル車が占めているものの、ガソリン車の割合が17年の2.4%から18年は3.6%に拡大した。

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