2010/1/11

総合 –EUウオッチャー

ユーロ圏失業率10%に上昇、通貨統合後初の大台に

この記事の要約

EU統計局ユーロスタットが8日発表したユーロ圏の11月の失業率(速報値・季節調整済み)は10%となり、前月の9.9%(速報値の9.8%から改定)から0.1ポイント上昇した。失業率は1998年8月以来の高水準で、ユーロ導入 […]

EU統計局ユーロスタットが8日発表したユーロ圏の11月の失業率(速報値・季節調整済み)は10%となり、前月の9.9%(速報値の9.8%から改定)から0.1ポイント上昇した。失業率は1998年8月以来の高水準で、ユーロ導入から初めて10%の大台に達した(表参照)。

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ユーロ圏ではスペイン、ギリシャ、キプロスを除いて09年7-9月期に景気後退を脱け出した。しかし、雇用悪化に歯止めはかかっておらず、これが個人消費を冷え込ませ、景気回復のペースを鈍らせる一因となっている。

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EU27カ国ベースの失業率は9.5%で、前月から0.1ポイント悪化。2000年1月以来の高水準となった。ユーロ圏ではスペインが19.4%と突出している。フランスも10%に達した。とくに25歳以下の若年層の雇用悪化が深刻で、失業率はユーロ圏で21%、EUで21.4%に上る。

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同月の失業者数は、EUが2,289万9,000人となり、前月から18万5,000人増加。ユーロ圏は1,571万2,000人で、10万2,000人増えた。

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