2010/1/4

欧州ビジネスウオッチ

サル・オッペンハイム、デリバティブ事業を豪マッコーリーに売却

この記事の要約

ドイツ銀行への売却が決まっているプライベートバンクのサル・オッペンハイム(ルクセンブルク)は12月23日、デリバティブ事業を豪マッコーリー銀行に売却することで合意したと発表した。当初は投資銀行部門を一括売却する方向だった […]

ドイツ銀行への売却が決まっているプライベートバンクのサル・オッペンハイム(ルクセンブルク)は12月23日、デリバティブ事業を豪マッコーリー銀行に売却することで合意したと発表した。当初は投資銀行部門を一括売却する方向だったが、交渉が決裂したため部分売却に切り替えた。取引価格は非公開だが、業界関係者は5,000万ユーロ未満と推定している。今後は同部門の残りの事業についても解決策を模索していく。

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オッペンハイムは金融危機による経営悪化を受け、10月にドイツ銀行による買収で合意した。ただ、ドイツ銀行が欲しいのは富裕層向け資産管理部門だけのため、オッペンハイムは投資銀行部門の売却を模索。マッコーリーと交渉を行ってきたが、一括売却には至らず、デリバティブ事業のみの売却となった。

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今回の取引対象となる事業は従業員数が90人強で、投資銀行部門全体(400人)の約4分の1を占める。売却手続きは2010年4月中に終了する見通し。

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マッコーリーはアジア市場有数のデリバティブ事業者。今回の買収により欧州でも地歩を固めたい考えだ。

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