2010/1/18

欧州ビジネスウオッチ

キヤノンのオセ買収が難航、一部株主が条件引き上げ要求

この記事の要約

キヤノンが欧州最大のプリンターメーカーであるオランダのオセを買収する計画が難航している。オセは買収に同意しているが、同社の株式3.3%を保有する英資産運用会社ハーミーズ・フォーカス・アセット・マネジメントは11日、買収価 […]

キヤノンが欧州最大のプリンターメーカーであるオランダのオセを買収する計画が難航している。オセは買収に同意しているが、同社の株式3.3%を保有する英資産運用会社ハーミーズ・フォーカス・アセット・マネジメントは11日、買収価格を不満として、株式公開買い付け(TOB)に応じない意向を表明した。11月には10%株主の英投資会社オービス・ポートフォリオ・マネジメントも持ち株売却を拒否する方針を打ち出しており、買収成立に必要な85%以上の株式取得が微妙な情勢となってきた。

\

キヤノンは11月中旬、オセを総額7億3,000万ユーロで買収することで合意。2010年1~3月にオセに対する株式公開買い付け(TOB)を実施する予定だ。

\

TOBでの買い取り価格は1株あたり8.6ユーロ。買収計画を発表する直前の株価に70%を上乗せした水準だ。しかし、ハーミーズとオービスは、買収価格がオセの企業価値を十分に反映していないとして、条件の引き上げを求めている。

\