2010/2/15

産業・貿易

欧州議会がクロマグロ取引禁止の支持を決議、補償などが条件に

この記事の要約

欧州議会は10日の本会議で、絶滅の恐れがあるとされる大西洋産と地中海産のクロマグロの国際取引禁止をEUとして支持するよう求める決議を採択した。決議に拘束力はないが、これまでに主要なクロマグロの漁業国であるイタリアとフラン […]

欧州議会は10日の本会議で、絶滅の恐れがあるとされる大西洋産と地中海産のクロマグロの国際取引禁止をEUとして支持するよう求める決議を採択した。決議に拘束力はないが、これまでに主要なクロマグロの漁業国であるイタリアとフランスが取引禁止に支持を表明しており、今月26日の閣僚理事会でEU加盟国が輸出入の禁止で合意する可能性が高い。

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モナコが提案しているクロマグロの商取引禁止は、3月にカタールで開かれるワシントン条約締約国会議で中心的な議題となる見通し。EUは同会議までに共通の立場を明らかにする必要があり、欧州議会の決議はモナコ案の採決に向けてEU各国に圧力をかける狙いがある。

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一方、欧州議会は漁業関係者への影響に配慮して、国際取引の禁止にあたり◇伝統的な漁法による近海での漁を例外的に認める◇国内での取引を容認する◇打撃を受ける漁業者に財政支援を行う――などを提案している。

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