2010/8/9

競争法

テバのラティオファーム買収、条件付で承認

この記事の要約

欧州委員会は3日、後発医薬品大手のテバ・ファーマシューティカルズ(イスラエル)が独同業ラティオファームを買収する計画を承認したと発表した。テバが買収によりシェアを大きく強化するオランダ市場で15製品を手放すことなどが条件 […]

欧州委員会は3日、後発医薬品大手のテバ・ファーマシューティカルズ(イスラエル)が独同業ラティオファームを買収する計画を承認したと発表した。テバが買収によりシェアを大きく強化するオランダ市場で15製品を手放すことなどが条件となる。

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ラティオファームはドイツの富豪メルクレ家の資産管理会社VEMの傘下にある。VEMは債務処理のためラティオファーム売却を決め、競争入札を実施。世界最大の後発薬メーカーであるテバが3月、総額36億ユーロでの買収を決めていた。

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買収の可否を審査する欧州委は、テバが買収によりオランダで鎮痛薬、貧血や高血圧、ぜんそく、通風の治療薬など15製品で寡占状態になり、ハンガリーでも鎮痛薬市場のシェアを大幅に高め、健全な競争を阻害する恐れがあると判断した。これに対してテバが、両市場で競争上の懸念が指摘された製品をすべて売却し、オランダの流通部門も手放すことを約束。これにより懸念は払しょくされるとして、それらの実行を条件に買収を認可した。

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