2010/9/6

総合 –EUウオッチャー

ユーロ圏景況感指数、8月も上昇

この記事の要約

欧州委員会が8月31日発表した同月のユーロ圏の景況感指数(ESI、標準値100)は101.8となり、前月の101.1から0.7ポイント上昇した。同指数の改善は3カ月連続で、前月に続き2008年3月以来の高水準を記録した。 […]

欧州委員会が8月31日発表した同月のユーロ圏の景況感指数(ESI、標準値100)は101.8となり、前月の101.1から0.7ポイント上昇した。同指数の改善は3カ月連続で、前月に続き2008年3月以来の高水準を記録した。

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ESI はEU内の企業経営者約13万人と約4万人の消費者を対象に、毎月最初の2週間に実施する聞き取り調査を通じてまとめられる。EU27カ国ベースのESIも前月を0.6ポイント上回る102.7に上昇した。

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同指数の上昇は主にユーロ安を追い風にした輸出の好調を反映したもので、圏内最大の経済国であるドイツの上げ幅は1.1ポイントと、英国の1.5ポイントに次ぐ上昇となった。ただ、米国の4-6月期の経済成長率が鈍化するなど世界経済にペースダウンの兆候がみられ、ユーロ圏各国が財政再建のため歳出引き締めに動いていることから、今後は景気回復の失速も見込まれる。ESIの上げ幅も前月から縮小した。

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同指数を構成する5分野を個別にみると、ユーロ圏では消費者の信頼感を示す指数が3ポイント、サービス業が1ポイントの幅で前月から上昇した。製造業、小売業は横ばい。建設業は1ポイント後退した。

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