2010/10/11

総合 –EUウオッチャー

ボスニア・アルバニアへのビザ免除、欧州議会が正式承認

この記事の要約

欧州議会は7日に開いた本会議で、EU加盟を目指すボスニア・ヘルツェゴビナ、アルバニアの市民がEUを旅行する際のビザ(査証)取得義務を免除することを承認した。EU加盟国が11月の内務省理事会で承認すれば、両国の市民は年内に […]

欧州議会は7日に開いた本会議で、EU加盟を目指すボスニア・ヘルツェゴビナ、アルバニアの市民がEUを旅行する際のビザ(査証)取得義務を免除することを承認した。EU加盟国が11月の内務省理事会で承認すれば、両国の市民は年内にも生体認証(バイオメトリック)パスポートの保有を条件に、「シェンゲン協定」参加国(英国とアイルランド、ルーマニア、ブルガリアを除くEU諸国およびノルウェー、アイスランド、スイス)にビザなしで旅行することができるようになる。

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EUは昨年12月、EU加盟を目指すバルカン諸国のうちモンテネグロ、マケドニア、セルビアを対象に、市民がシェンゲン協定参加国を旅行する際のビザ取得義務を免除。ボスニアとアルバニアに関しては、生体認証パスポートを導入してないことなどを理由に、ビザ免除を見送った。

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しかし、欧州委はその後に両国が生体認証パスポートの導入や国境管理体制の強化など、ビザ免除基準の達成に向けた取り組みが進んだと評価。5月にビザ免除を提案し、欧州議会の法務・内務委員会は9月末に承認していた。

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これにより将来のEU入りが見込まれるバルカン諸国の中でビザ免除が適用されないのはコソボだけとなる。セルビアからの一方的な独立を宣言した同国に関しては、EU加盟国の中でもスペインなど5カ国が国家承認を見送っていることから、ビザ免除までの道のりは険しい。

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