2010/10/18

総合 –EUウオッチャー

セルビアのEU加盟手続き先送り、オランダ議会が決議採択

この記事の要約

オランダ議会は13日、セルビアのEU加盟に向けた手続きの進展を阻止するよう政府に求める決議案を採択した。ボスニア内戦中の戦争犯罪で旧ユーゴ国際刑事裁判所(ICTY)から訴追されている大物戦犯が現在も逃亡中であることを受け […]

オランダ議会は13日、セルビアのEU加盟に向けた手続きの進展を阻止するよう政府に求める決議案を採択した。ボスニア内戦中の戦争犯罪で旧ユーゴ国際刑事裁判所(ICTY)から訴追されている大物戦犯が現在も逃亡中であることを受けたもの。これに応じてオランダ政府は、25日に開かれるEU外相理事会で、セルビアの加盟申請受理および加盟候補国認定に関する決定を先送りするよう働きかける方針だ。

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セルビアは昨年12月にEU加盟を正式申請した。EUは25日の外相理事会で、加盟申請を受理し、加盟候補国として認定するかどうかを協議することになっている。

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オランダ議会が問題視しているのは、ICTYから訴追されている大物戦犯のうちムラジッチ被告(元セルビア軍司令官)とハジッチ被告(セルビア人勢力元政治指導者)をセルビア政府が逮捕できないでいること。採択された決議では、ICTYのブラメーツ首席検察官が戦犯逮捕に向けて政府がどこまで努力しているかを検証する報告書をまとめる12月まで、加盟に関する決定を行わないよう求めている。

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