2010/10/18

競争法

独テレコムの敗訴確定、EUの罰金命令めぐる訴訟で

この記事の要約

欧州司法裁判所は14日、欧州委員会が独通信最大手ドイツテレコムに対して、国内市場での独占的な地位を悪用して同業他社から不当に高い回線使用料を徴収していたのはEU競争法に違反するとして罰金支払いを命じたことを妥当として支持 […]

欧州司法裁判所は14日、欧州委員会が独通信最大手ドイツテレコムに対して、国内市場での独占的な地位を悪用して同業他社から不当に高い回線使用料を徴収していたのはEU競争法に違反するとして罰金支払いを命じたことを妥当として支持する判決を下した。ドイツテレコムは欧州委の決定を不服として提訴していたが、敗訴が確定した。

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欧州委は2003年、ドイツテレコムが同業他社から徴収するホールセール(卸売)の回線使用料を一般加入世帯に課す使用料より高く設定していたのは競争法違反に当たるとして、同社に1,260万ユーロの罰金支払いを命じた。

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これに対してドイツテレコムは、同料金が独通信当局から認可を受けていることを理由に提訴。欧州裁の第一審裁は2008年、国内当局からの承認があってもEUの競争法に基づく責務を免れることはできないとの判断を下し、欧州委に軍配を上げた。これを不服とするドイツテレコムは上訴したが、欧州委は一審判決を支持し、同社の訴えを退けた。

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