欧州委員会は11日、アイルランド最大の住宅金融組合であるエデュケーショナル・ビルディング・ソサイエティ(EBS)に対する公的救済の妥当性について、本格的な調査を開始すると発表した。巨額の公的資金注入による国有化の条件となるリストラ策が十分な内容ではないとの疑念を持っているためで、第三者の意見も聞きながら調査を進める。
\アイルランド政府は金融危機で経営が揺らいでいるEBSに8億7,500万ユーロを注入し、国有化することを決定。6月に欧州委から暫定的な承認を得た。
\問題となっているのは、欧州委が公的救済の条件として求めたリストラ。EBSが救済によって過剰な競争上の利益を得ることがないようにするためのものだ。これについて欧州委は、提出されたリストラ策が競争上の問題を払しょくするのには不十分との疑いがあるとして、その内容を詳細に調査する。
\