2010/10/25

欧州ビジネスウオッチ

独VWと露GAZ、生産提携に向け交渉

この記事の要約

自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW)がロシア同業GAZと生産提携に向けて交渉していることが20日明らかになった。VWはロシアでの旺盛な現地需要に生産規模が追い付いておらず、GAZの工場でグループモデルを生産することで […]

自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW)がロシア同業GAZと生産提携に向けて交渉していることが20日明らかになった。VWはロシアでの旺盛な現地需要に生産規模が追い付いておらず、GAZの工場でグループモデルを生産することで、この問題を解消する意向だ。

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VWは2008年からモスクワ南西部のカルーガにある自社工場で自動車を生産している。年産能力は今年末までに15万台へと引き上げられる予定。ただ、小型車「Polo」の受注から納車までに約1年を要するなど、現地需要に対応しきれていない。

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GAZとの生産提携については今年9月、VWのヴィンターコルン社長がプーチン首相と会談した際に選択肢の1つであることを明らかにした。VWはロシア販売を2017~18年までに09年実績の9万4,000台から36万台へと引き上げる方針で、カルーガ工場に第2生産ラインを設置することも計画している。

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両社の交渉の詳細は伏せられている。VWの報道担当者によると、同社モデル最大15万台をGAZの工場で生産するとした英『ファイナンシャル・タイムズ』紙の報道は「数字が大きすぎる」という。

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交渉は「成立するにせよ決裂するにせよ年末までに結果が出る」(同広報担当者)見通し。成否のカギは産業政策の決定権を持つロシア政府が握っているようだ。

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