2010/12/6

競争法

BASFのコグニス買収、条件付きで承認

この記事の要約

欧州委員会は11月30日、独化学大手のBASFが独同業コグニスを買収する計画を条件付きで承認したと発表した。BASFは競争上の問題に対応するため、塗料、接着剤などの原料となるヒドロキシモノマー関連の事業を手放すことを求め […]

欧州委員会は11月30日、独化学大手のBASFが独同業コグニスを買収する計画を条件付きで承認したと発表した。BASFは競争上の問題に対応するため、塗料、接着剤などの原料となるヒドロキシモノマー関連の事業を手放すことを求められる。

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コグニスは化粧品、洗剤などに使われる添加剤のメーカー。石油ではなくココナツなど植物由来の成分を原材料とする製品で知られる。2009年の売上高は26億ユーロ。BASFは6月、同社を総額31億ユーロで買収することで合意していた。

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欧州の買収審査では、両社がヒドロキシモノマー事業で大きく重複し、買収によりBASFが同分野のシェアを大きく強めることが判明した。これを受けてBASFは、買収後にコグニスのヒドロキシモノマー事業を全面的に売却することを提案。欧州委は同措置により競争上の問題は払しょくされるとして、その実行を条件に買収を認可した。

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BASFは同社の買収により、景気変動の影響を受けやすい石化製品への依存度を軽減し、環境に優しく付加価値の高い分野の拡充を図る。

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