2011/1/10

環境・通信・その他

携帯電話用充電器の規格策定、月内にも共通モデル投入へ

この記事の要約

欧州委員会はこのほど、EU域内で販売される携帯電話端末の充電器を共通化する取り組みについて、欧州の標準化団体であるCEN/CENELECとETSIが、マイクロUSBをインターフェースとするスマートフォン用充電器の規格を策 […]

欧州委員会はこのほど、EU域内で販売される携帯電話端末の充電器を共通化する取り組みについて、欧州の標準化団体であるCEN/CENELECとETSIが、マイクロUSBをインターフェースとするスマートフォン用充電器の規格を策定したと発表した。早ければ月内にも共通規格を採用した充電器が欧州市場に投入される見通し。ひとつの充電器で異なるメーカーや機種の端末を充電できるようになり、欧州委はユーザーにとって利便性が増すと同時に、域内だけで年間数千トンに上る「電子ごみ」の削減につながると期待している。

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これまではメーカーや機種ごとに別々の充電器を使用しなければならず、端末を買い換えるたびにそれまで使っていた充電器が不要になっていた。欧州委はこうした現状を改善するため、業界側に充電器の規格統一に取り組むよう要請。これを受けてフィンランドのノキア、米アップル、スウェーデンのソニー・エリクソン、NEC、韓国のサムスンなど世界の主要メーカー14社が2009年6月、共通規格の充電器を共同開発することで合意し、欧州委が2つの標準化団体に規格の策定を委託していた。

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共通充電器の対応機種は、USBポート経由でファイルや画像などをパソコンとやりとりできるデータ交換機能を搭載した携帯端末に限られる。欧州委のタヤーニ副委員長(産業・起業担当)は「業界側の自主的な取り組みによって携帯電話の充電器を共通化する試みが実現することをうれしく思う。多くの端末が共通充電器と互換性を持つことで消費者の利便性が高まるほか、電子ごみが減少し、企業も恩恵を受ける」とコメントした。

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