EUで3月1日から、有害性が指摘される化学物質ビスフェノールA(BPA)を原料とする哺乳瓶が規制される。同日付で、域内メーカーがBPAを含むポリカーボネート製の哺乳瓶を製造することを禁止する。さらに同年6月からは販売、輸入も禁止となる。
\BPAを原料とするポリカーボネート樹脂は、非常に丈夫であることから多くの日用品に使われているが、溶け出したBPAが体内に入ると健康被害をもたらす危険性が指摘されている。すでにEUではフランス、デンマークがポリカーボネート製哺乳瓶を禁止している。
\欧州食品安全庁(EFSA)は昨年9月、BPAの摂取量が体重1キログラム当たり0.05ミリグラム以下であれば健康被害の危険はないとする調査報告書を発表した。通常は人が同基準を超える量を摂取することはない。しかしEFSAは、乳児に関しては影響がまったくないという確証はないと指摘。これを受けて欧州委員会は11月、哺乳瓶に対する規制導入を発表していた。
\BPAを使った哺乳瓶の販売は5月末まで認められるものの、欧州委によると業界はすでに自主的に回収を始めているという。
\